実務で学ぶ!いきなり「ネイルサロンでアルバイト」

◎最初は受付業務や雑務から

ネイル初心者がネイル技術を学ぶ方法として、「いきなりネイルサロンで働く」という方法もあります。

今はネイルスクールや通信教育でジェルネイル技能検定試験やネイリスト技能検定試験の資格を取得し、自分の技術を客観的に評価・認定してもらってからネイルサロンに入店する方法が主流です。
ネイルに関する知識を一切持たない段階でネイルサロンに入店し、働きながらネイル技術を習得するパターンは非常に少ないです。

少ないですが初心者を受け入れしてくれるネイルサロンもありますので、面接で採用されれば初心者でもサロンの店員として働く事は可能です。
ただし、しっかり技能を身につけたネイリストではありませんので、いきなりネイリストとしてお客様の施術を任せてもらえる事はまず有り得ません。

最初はネイルサロンの受付業務や店内清掃、道具の準備、時には店内の電球取り換えなどの雑務からスタートです。
雑務を行いながら同時に、隙間時間でネイルの勉強を行います。
時にはお店の閉店後に居残りで研修を受ける事もあります。

◎接客マナーや現役ネイリストの技術を身近で学べる

ネイルサロンで働きながら技術を学ぶメリットとしては、受付業務や接客マナーを実際の仕事から学べる事
最初は先輩ネイリストの言葉遣いや動作を見ながら「真似する」のが、実は上達への早道です。

接客マナーはネイルサロンでも学ぶ機会がありますが、働きながら先輩の行動をじっくり観察するのが一番分かりやすいです。
また、現役ネイリストの技術を身近で見ながら習得出来るのも大きな魅力です。
お金をもらいながら技術が習得出来るわけですから、これ以上の環境はないように思えますね。

でもこの方法、実は結構難しいのです。
その理由について、次の項目でご説明します。

◎スキルアップできる環境のお店選びが重要

ネイル初心者がいきなりネイルサロンに入店しても、第一線で活躍出来るわけではありません。
地道な下積み生活から少しずつ実力を付けていかなければならないので、お店の側が研修体制をしっかり整えてくれないと「もう1年も受付と雑務しかさせてくれない。勉強が出来ない」と不満が生まれる原因になります。

ネイル初心者の場合、入店するお店の研修体制を事前にしっかり確認しないと「ただの便利な雑用係」で終わってしまう可能性も。
本気で新人をネイリストに育てあげようとするお店は、入店時からネイルの教育が始まり、定期的に研修会も行われます。

専任のトレーナーを配置し、計画的に指導してもらえるお店かどうか、じっくり見極めるのは必須ですよ。

◎完全未経験からOKの求人は少なめ

いきなりネイルサロンに入店し、働きながらスキルアップする方法はとても効率が良いように思えます。
ところがネイルに関する知識のない完全未経験を採用するお店は全体から見ると非常に少ないですし、ネイルサロン経験者やスクール卒業生(有資格者)に比べて採用されにくい、採用されても給与が安くなるなど不利な点もあります。

ネイルスクールで基礎からしっかり勉強し、ジェルネイルやネイリストの資格を持っている方は即戦力としてお店ですぐに仕事が出来ますが、ネイルの知識が一切ない素人を一から教育してお店の即戦力にするには時間もお金も手間も掛かってしまいます。
その結果、ネイル未経験者(素人)を採用するお店が少なくなってしまうのです。

実際にネイルサロンの求人を見ると、応募資格者の欄に「有資格者」「ネイルサロン経験者」と記入されているケースがとても多いです。
有資格者は特に資格手当が加算されるなど優遇されています。

いきなりネイルサロンに入店し、お店でたたき上げのプロネイリストになるためには、不利な条件を承知の上で下積み生活に耐えなければならないのです。